テレワークの効率を上げる3つの工夫

テレワーク(在宅勤務)をすぐに効率よく行える人は、既に自宅に書斎を整えている場合など、恐らく極々限られるかもしれません。

この記事では、テレワークに当たって参考にしてほしい3つのTipsを紹介していこうと思います。

 

●教訓1:電話の利用は必要最低限に 記録の残る方法で連絡しよう

オフィスとは異なり、テレワークでは“仕事用”の固定電話環境が整っていないことが多いと思います。スマートフォンを使って会

社宛の電話をどこでも受けられる「クラウドPBX(電話交換機)」というソリューションもあるにはあるが、導入されている企業

や部署は限られています。

会社の電話を使えないとなると、会社支給の携帯電話で……といっても、全ての従業員に携帯電話を支給している企業はそこまで

多くないでしょう。

そうなると、自前の電話を使わざるを得ないシーンも出てきます。

特に携帯電話を使う場合、気を付けたいのが通話料金だ。プランによっては思いのほか高く付いてしまいます。

普段、電話をほとんど利用しない方は、通話(準)定額オプションの類いは契約していないと思います。しかし、自宅で仕事を始

めた後、電話連絡を頻繁にせざるを得ない案件を受ける機会があったとし、その案件が終了した後、ふと明細をチェックしたら通話料金が数千円かかっていた……というパターンもあるかもしれません。

「数千円ならいいじゃない」という人もいるだろうが、テレワークが長期化すると、通話料金の負担もばかになりません。

オフィスからの架電が多い業務に就いている、会社支給の携帯電話(あるいはクラウドPBX対応スマホ)がない人は、テレワーク

に合わせて携帯電話の料金プランやオプションを見直すべきです。

「電話を受ける側」に対する想像力を持つことも大切です。オフィスのデスクなら、電話のそばにPCやメモがあるでしょう。

重要な内容なら、すぐにスケジュールやタスクを入力したりメモを取ったりすることも比較的容易です。

しかし、勤務環境の整っていない自宅ではそうとは限りません。部屋の限られたスペース、もしかしたら廊下や階段、キッチン、

風呂場などでノートPCを開いている人もいるかもしれません。ふとキッチンで昼食を作り始めたタイミングや、トイレに入ってい

るときにスマホが鳴ることも多いでしょう。

こんな時に受け手が「あとでメモを取ろう」と思ってその場でメモを取ってなかったら、それがミスの始まりとなります。5分後

にとるべきメモをうっかり忘れてしまうことがあるからです。後々、「嫌な汗」をかく可能性は高い。

テレワークが前提の働き方をするならば、こうしたリスクを避けるためにも、連絡をする側にも受ける側にもログが残る連絡手段

を使った方が安全です。受け手が必ず「仕事モード」のときにチェックできるのが望ましいですね。

メール、ビジネスチャットやSNSを活用するとよいでしょう。

「Web会議」だけがテレワークではありません。どうしても電話をかけて相手に知らせないといけない場合もあるでしょうが、

「詳細は○○で送ったので、後で確認してほしい」と、端的に事実を知らせるだけにとどめることが賢明です。

伝達ミスによる「言った、言わない」のトラブルを防ぐためにも、あとで見返せる記録が残る方が安心といえます。

 

●教訓2:書類の郵送は効率化すべき

「ペーパーレス化」が叫ばれて久しい昨今ではあるが、どうしても紙で提出を求められる書類はあります。

例えば、「請求書」などががそれに当たるかもしれません。。

請求書もペーパーレス化が比較的進んでおり、メールの添付ファイルで提出できることが増えてきました。

金額によっては提出すら不要な場合もあります。しかし、いまだに「請求書の原本を郵送してください」と言ってくる取引先は存在します。

企業の一員として、オフィスで請求書を始めとする書類を郵送する場合、プリンターも封筒もそろっていて、企業によっては郵便

の取りまとめをする部署が自分に代わって郵便局に差し出してくれることもあります。多少の手間はかかるが、それほど負担感は

ないのでしょう。

しかし、自宅で書類を郵送しようとすると、想像以上にひどく手間がかかります。

「そもそも、家にプリンターはある?」「手元に封筒や切手はあるかな?」「最寄りのポストはどこにあったっけ?」などなど、

たった“1通”を送るために、環境によってはかなりの時間を要する可能性もあります。

もし思い当たる節があるなら、「その郵送作業は私の”仕事”なのか?」「メールなどでファイルを送付する方法で問題はない

か?」と自身や企業に問うべきかもしれません。。

Webゆうびんを使うと、アップロードしたPDFファイルを封書として郵送してくれます。カラー印刷のA4用紙を1枚送付する場

合、料金は1通146円(税込み)で、通常の郵便料金と比べると少し割高です。しかし、自分で全部やると30分以上かかる作業が、

慣れれば3分で完了することを考えると、費用対効果的に“お釣り”がくるレベルといえます。

影でサービスを支えてくれている人々には頭が上がらないが、不用意な外出をすべきではない今こそ、「紙でほしい」に対応する

ために積極的に使いたいサービスの1つです。

そもそも論として、企業側が不必要な郵送を依頼しなければ、こうした作業はなくせます。

法律で書面を紙で交付することが義務付けられているものでなければ、ぜひ融通を利かせてメールなどでの送付を認めてほしい。

書類の紙での提出を求めている企業や部署には、これを機に決断を迫りたい所ではあります。

 

 

●教訓3:その書類、本当に必要? 「文字ベタ打ち」の方がいいことも

教訓2とも関連するが、請求書に限らず「そもそも紙の書類が必要か?」という話は結構あります。「ファイル(書類)を作って

送る」という形骸化した作業は、テレワークという環境なら実は不要、というケースも多いかもしれません。頭を柔らかくして、

「いつもの作法」を見直すよい機会でしょう。

例として、「書類(ドキュメント)をキッチリ作って共有する」ということについて考えてみたい。

macOSで稼働する「MacBook Pro」で執筆作業を行っている方がいるとします。

ソフトは、主にAppleオリジナルのワープロソフト「Pages」を利用中です。このアプリには、より広く使われている「Microsoft

Word」のファイル形式で文章を保存する機能もあります。しかし、ついうっかりPagesのオリジナル形式で保存したものを共有し

てしまい、Windows PCを使っている人から「ファイルが開けない」と言われることがあるかもしれません。

逆に、Windowsで生成されたZIP(圧縮)ファイルが送られてきた際に、MacBook Proでは通常通りの方法で展開(解凍)できないというトラブルも何度か起こります。この問題は、主に文字の扱い方がOSによって異なることが原因で、macOSで生成されたZIP

ファイルをWindows PCで展開できない、という逆パターンの問題も起こりえます。

ファイルの圧縮や展開にサードパーティー製のアプリを使うと、この問題は回避できることもあります。

しかし、お互いがお互いの作業環境に配慮することには限界があります。リテラシーの差もかなりあると思われます。

こうした事態を避けるために、必要なやりとりはメールやメッセージで“ベタ打ち”するのがベターなのではないかと思います。

印刷などを想定しない限りは、こちらの方が余計な考慮をせずに済むだろう。

定期的に大容量のデータをやり取りする相手ならば、圧縮ファイルではなくクラウドストレージの「共有フォルダ」でやりとりし

た方が楽です。この手法が使えるかどうかは、企業の利用してるサービスやセキュリティポリシー次第の面もあるが、テレワーク

をしやすいように、ワークフローの見直しを行う姿勢は必要でしょう。